REPORT

第1回ニューロダイバーシティ研修を開催しました!

2024年9月19日

今回は2024年4月24日(水)に開催した第1回ニューロダイバーシティ研修の様子をお届けします!

ニューロダイバーシティは私たちの脳や神経が多様であることに由来する概念であり、これは私たちみんなに当てはまります。この個々の特性ゆえに、「生きづらさ」を感じることがあります。私たちは、個人の脳機能や身体を技術で補完・拡張し、物理的空間や社会的制度・慣習などの環境を再設計することで、生きづらさが解消され、ひとりひとりが自分らしく「ちから」を発揮できる社会の構築を目指します。 その活動の一環として、企画展「みんなの脳世界2023」に続き、Blabではニューロダイバーシティ研修を開始しました。

ニューロダイバーシティ研修概要

ニューロダイバーシティ研修は「知る」「体験する」「創る」で構成されています。 3つのカリキュラムを通して、異なる視点を理解し合い、世界の多様な捉え方を尊重することを促し、ニューロダイバーシティ社会の実現につなげます。

①知る:ニューロダイバーシティ社会の実現に向けて(講師:石戸 奈々子)

ニューロダイバーシティという概論について知り、国内外の動向、多様な組織が生み出したイノベーションの事例などを通じて、ニューロダイバーシティを尊重する社会について学びました。

②体験する:VR体験「ASD者の非定型な視覚世界」(講師:長井 志江)

講師:長井志江先生 (東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構特任教授) をお迎えし、講義とワークショップを実施。

後半のワークショップでは、長井先生が発達障害当事者研究の専門家である熊谷晋一郎先生(東京大学先端科学技術研究センター)と共同で開発された「ASD知覚体験シミュレータ」を参加者の皆様にご体験いただきました。明るさや音の強さの異なる環境においてASD者の世界がどのように見えているのかを体験することで、ASD当事者の感じる視覚過敏や視覚鈍麻といった症状を自分ごととして体験。

参加者たちは「これは確かに眩しい。目がチカチカする」「音がいつもと違う、ぼやけて聞こえる」など、自分が感じたことを言語化して他の人に伝えてみるというところまで体験。実際にコンテンツを体験したことで、「実は私は〜〜に感じる」と普段の自分の感覚について話す参加者の方も。

③ 創る:アイデアソン(講師:石戸 奈々子)

このパートでは二つの講義を受け、ニューロダイバーシティ社会の創造に向けて具体的にとれるアクションを考えるアイデアソンを「困りごとカード」を用いて行いました。具体的な困りごとから「どういう環境を整備していくか」「どういう社会を構築していくか」をグループごとに考えます。

グループで出たアイデアを元に、困りごとへの配慮や解決策を全体でシェア。

全6グループから出たアイディアは、すぐに実践できるものからこんなものがあったらいいのにと思うようなものまで、多種多様でした。

実際に研修に参加してくださった方からは

「(ASD知覚体験シミュレータでの)VR体験が強烈で忘れられないものになりました。」
「実体験出来る機会は少ないので、気持ちを理解するうえで大変参考になりました。
「(アイデアソンでは)皆さんから思いつかないような意見、アイディアが出て、刺激的でした。」
「会社の同僚と来たかった」

と言ったお声を多数いただき、また、第二弾があれば参加したいとの期待のお声もいただきました。

ご興味を持ってくださった方へ

B Lab ニューロダイバーシティプロジェクトはニューロダイバーシティへの理解を促進し、ひとりひとりがそれぞれの場所で各自の個性や「ちから」を発揮できる社会を構築することを目指して活動しています。その活動の一環として、今後もコンテンツを充足しながら研修の企画を行なっていきます。

ニューロダイバーシティ研修は、企業研修等への導入のご相談も受け付けております。 対面での開催だけでなく、オンラインでの実施も視野に入れておりますのでまずは気軽にご相談ください。

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